『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2026年6月号
出会い・本・人
知恵の結晶、教会の宝〜『キリストにならいて』(片柳弘史)
特集 シリーズこの三冊!
教会がZ世代をつまずかせないためのこの三冊!(井本祐介)
本・批評と紹介
- 『アモス書を読もう』並木浩一 著(小友聡)
- 『届かずとも綴り続けた宣教師』フランク・ケーリ 著/北垣宗治、森永長壹郎 訳/若松大祐 編/アン・ケーリ 監修(塩野和夫)
- 『80歳から創めるキリスト教』上林順一郎 著 (松本敏之)
- 『マルコによる福音書 説教準備と説教例』越川弘英 監修(吉岡恵生)
- 『アッカド語文法』青島忠一朗 著 (三津間康幸)
- 『敬神奉仕 東洋英和女学院大学礼拝説教より』堀川敏寛 編著(小暮修也)
- 『この杯を飲め』大頭眞一 著(吉澤慎也)
- 『神学と文体』金 承哲 著(芦名定道)
- 『ドイツ語圏宗教改革』森田安一 著(野々瀬浩司)
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編集室から
中東情勢が混迷を極める中、思い思いの形で「戦争反対」の意思表示をするアピール行動が各地に広がっている。「オタクによる反戦デモ」と銘打った集会では、「好きなものを守りたい」「戦争は〝好き〟を奪う」という素朴なメッセージに共感した2千人以上の「オタク」たちが国会前に集まった。
日本のサブカルチャーの礎を築いた先人たちは、戦争の影を背負っていた。特撮の父・円谷英二は戦中、軍の記録映画制作に関わりながらも、戦後は怪獣という寓意を通して破壊と恐怖の記憶を映像化した。『ゴジラ』における核のメタファーは、娯楽の皮をかぶった痛切な反戦の表現でもあった。水木しげるは自身の体験をもとに、戦場の不条理を克明に記録した。手塚治虫は数々の作品で生命の尊厳と平和の尊さを謳い、『仮面ライダー』の生みの親である石ノ森章太郎は『サイボーグ009』で戦争と科学の暴力性を描いた。
オタク文化はしばしば内向きで逃避的だと評されてきたが、その源流には、過酷な現実に苦悩してなお「救済」と「希望」の物語を紡ごうとした者たちの意志があった。
彼方の大国が自国第一主義を掲げ、傍若無人の振る舞いを宗教的言説によって正当化して憚らない今日。かつて「キリストオタク」と揶揄されたキリスト者は何を語り得るのか。十字架と復活は、力による支配、破壊と殺戮に対する決定的な否ではなかったか。聖書を愛し、教会を愛し、平和を愛する者たちこそ、“好き”を奪う力に沈黙してはならない。 (松谷)
予 告
本のひろば 2026年7月号
本・批評と紹介
(書評)深澤奨著『エフェソの信徒への手紙を読もう』、深澤奨著『持って生まれたことばを生きろ』、嶺重淑著『今さら聞けない!?キリスト教 新約聖書の祈りと倫理編』、金承哲著『神学と文体』、日本クリスチャンアカデミー関西セミナーハウス活動センター編『「戦争の時代」にしないために』他











