『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2026年4月号
出会い・本・人
女性のための本屋(小松加代子)
特集 シリーズこの三冊!
生きることを日常生活から考えるエッセーなら、この三冊!(望月麻生)
本・批評と紹介
- 『総説 キリスト教神学』M・L・ベッカー 著/加納和寛 訳(芦名定道)
- 『ウェストミンスター信仰規準』日本キリスト改革派教会 訳(藤掛順一)
- 『バルト神学への道しるべ』上田光正 著(井ノ川勝)
- 『キリスト教シオニズムとは何か』大宮有博 著(中野真紀子)
- 『傘の神学Ⅱ 特殊啓示論』濱和弘 著(梅澤弓子)
- 『教導講話』マイスター・エックハルト 著/阿部善彦 訳(石井砂母亜)
- 『私を遣わしてください』ポーラ・グッダー 著/中原康貴 訳(古本みさ)
- 『植村正久と日本の教会』崔炳一 著(岡部一興)
- 『イスラエル十二部族の制度』M・ノート 著/山吉智久 訳(宮嵜薫)
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編集室から
「『バベットの晩餐会』は有名だからご存じだと思いますが……」と切り出された話題。筆者のためらいをよそに話が進んでいく。しかし、しばらくすると記憶の片隅で「その本、持っているかも?」と思った。自宅で確認すると、美しい装丁の書籍が本棚で、ひときわ目立って収まっているのを見つけた。少し脱線になるが、このときほど装丁が大切だと思った瞬間はない。この装画でなかったら記憶に留まることはなかった。
仕事の打ち合わせの最中でお話を伺った2025年は、著者カレン・ブリクセン(別名アイザック・ディネーセン)の生誕140年に当たる年だった。
とにかく早速、読み始める。美しいのは装丁だけではなく、本文ページにもこだわりの装飾が施されていた。それは物語全体にただよう清涼感が、ビジュアル化されたように感じた。
著者はキリスト教の影響を強く受けて育った人らしく、信仰心に満ちた作風になっている。しかし、ご紹介くださった方は、その中にも、キリスト教に反発する思い、そこから飛び出したい気持ちが隠されていることを感じるという。「信じたい気持ち」と「信じない気持ち」が交差する、そんな説明のつかない矛盾を抱えて教会に所属する自身が、共感を寄せる作家だという。
作中に登場するキリスト信者は、最初は模範的な信者なのかと思っていると、世俗的な考えに陥ったり、その考えを恥じたり人間らしい表情も見せる。そのまっすぐさが清らかさになり、心地よい読後感を残してくれた。(吉崎)
予 告
本のひろば 2026年5月号
本・批評と紹介
(巻頭エッセイ)野口幸生「心を守る道の途上で」
(書評)越川弘英著『きのうの教会・あしたの教会』、鎌野善三著『チャレンジ! デボーション』、ジョン・ディア著『道を歩む』他











