『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2026年10月号
出会い・本・人
「本と出会う歳月」(宮嵜薫)
特集 シリーズこの三冊!
責任について《学びほぐす》なら、この三冊!(川本隆史)
本・批評と紹介
- 『日本伝道論』加藤常昭 著(井ノ川勝)
- 『改革派説教学』牧田吉和 著(小泉健)
- 『幼子とともに』石橋秀雄 著(大豆生田啓友)
- 『私は告白する、私の神を』長尾優 著(森一郎)
- 『私たちの司祭』大韓聖公会 全国女性聖職者会 著/ドミニカ朴・美賢 代表執筆/関澄子 訳(吉谷かおる)
- 『遠藤周作が森田ミツに語らせた神学』田矢廣司 著(城前和徳)
- 『私の「風速計」』崔善愛 著(志村真)
- 『主イエスと共に歩む旅路』朴清民 著(横田法路)
- 『完全な愛が現れた・人は悪魔に勝った』岩本遠億 著(西原智彦)
- 『滝沢克己 インマヌエルの風景』小林孝吉 著(芝田豊彦)
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編集室から
本の装丁を考えることも編集の仕事ですが、なかなか決まらず困っていたある日、初めて生成AIに相談してみました。
私が「キリスト教入門書の装丁を考えてください」と言うと、AIは「清潔感・希望・光・静けさのイメージがぴったりですよ」と答えました。そこからは本の方向性など、いくつかの質問に答えるだけで、AIはものの数分で、優しい光に満ちた礼拝堂の絵を描き出しました。「イエス様が待っている姿を入れてください」と言うと、「制限があるので実在する人物は描けませんが……」と断りつつ、十字架の前にたたずむ長い服を着た人のシルエットも描いてくれました。
水彩画風の感じのよい絵です。うまく使えば、もっとクオリティが高く人目を惹くものも作り出せそうです。それでいて、どこかひっかかる。以来、その理由は何だろう? とずっと考えていました。
どうもあの、もっともらしい人物像が原因のようでした。人間の心と手を経ずに描かれた「キリスト像」。人格を持たないAIに、私たち人間と人格的に交わってくださる方を描かせることは、やはり無理があると思いました。それを読者に届けることはなおさらです。
本は単なる情報伝達の手段ではありません。そこでは著者の、読者の人格がやり取りされています。生活のさまざまな場面でAIが活用される時代ですが、私たちが出版する本は、人格的なコミュニケーションが行われる大切な場であることを忘れずに、本づくりに携わりたいと思わされた経験でした。 (石澤)
予 告
本のひろば 2026年11月号
本・批評と紹介
(巻頭エッセイ)野々瀬浩司「近代人の自由の本質を理解するための指針」
(特集)「読む・書くを考えるならこの三冊!」
(書評)教皇庁国際神学委員会著『イエス・キリスト、神の子、救い主』、上智大学中世思想研究所編訳・監修『ニコラウス・クザーヌス著作集 上・下』、H・ベルコフ著『キリスト教神学の二〇〇年』、松木充著『神の子、イエス・キリストの福音』他











