『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2024年4月号
出会い・本・人
繰り返し読んできた本(土肥研一)
特集 シリーズこの三冊!
「信仰と虐待」を考えるなら、この三冊!(柳本伸良)
本・批評と紹介
- 『アウグスティヌス著作集 第20巻Ⅱ 詩編注解⑹』アウグスティヌス著/河野一典、松﨑一平訳 (片柳榮一)
- 『ウェストミンスター小教理問答』日本キリスト改革派教会訳 (齋藤五十三)
- 『光と祈りの礼拝堂』田淵諭著 (関川泰寛)
- 『ヘンリ・ナウエン』酒井陽介著 (英隆一朗)
- 『こどもの神学』李信建著/朴昌洙訳 (久保木聡)
- 『百年間のカウントダウン』ジュセッペ三木一著/佐藤弥生訳/松島雄一監修 (飯郷友康)
- 『旧約聖書と環境倫理』マリ・ヨアスタッド著/魯恩碩訳 (関根清三)
- 『アメリカ聖公会の歴史』ロバート・W・プリチャード著/西原廉太監訳/中原康貴訳 (大宮有博)
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編集室から
本紙『本のひろば』がリニューアルして3カ月。そろそろ新しい表紙にも慣れていただけた頃だろうか。愛読者の方はすでにお気づきのことと思われるが、『本のひろば』のウェブサイト(https://honhiro.com/)も2年前にリニューアルし、さかのぼって過去の書評も全文読めるという夢のようなサービスを提供している。裏表紙のQRコードからも簡単に開くことができるので、ぜひご活用いただきたい。「リニューアルを謳いつつ、中身はほとんど変わっていないじゃないか!」とのお叱りを受けないよう、編集・企画にも新しい発想が求められるだろう。
カトリック教会では、『あけぼの』(聖パウロ女子修道会)に続き『カトリック生活』(ドン・ボスコ社)も3月号で70年以上におよぶ歴史に幕を下ろした。どうにか避ける道はなかったのかと忸怩たる思いである。同じカトリック誌『福音宣教』(オリエンス宗教研究所)3月号で南野森氏(憲法学者)が言及しているとおり、「なくなったときにはもう遅い。なくなって困るものは、読者が支えなければならない」。「惜しいことをした」と悔やんでも後の祭り。キリスト教関係の施設、団体、媒体が次々と活動を終えていく状況に対し、ただ「時代の流れ」「出版不況」だけを理由に何の打開策も打ち出せないのだとすれば、やはり読者だけでなく責任ある関係者の怠慢との指摘も免れまい。
リニューアルといえば、『信徒の友』が4月から刷新されるという。すでに年間の特集テーマも開陳されているが、内容的にもより充実した誌面となるよう大いに期待したい。(松谷)
予 告
本のひろば 2024年5月号
(巻頭エッセイ)家山華子(書評)金子晴勇著『「良心」の天路歴程』、小林よう子著『これからを生きるあなたへ』、望月麻生監修・著『保育者の祈り』、グウェン・R・P・ノルマン著『カナダ合同教会 日本での百年』、近藤勝彦著『キリストこそわれらの平和』他