『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2024年5月号
出会い・本・人
立ち上がり、歩き出す(家山華子)
特集 シリーズこの三冊!
大正期のクリスチャンの様相がわかるこの三冊(八木谷涼子)
本・批評と紹介
- 『保育者の祈り』望月麻生監修・著/小林路津子、新井 純著 (相澤弘典)
- 『悲しみに壊れた心はどこへ行くの?』W・ロス・ヘイスティングス著/小山清孝訳 (本多峰子)
- 『「良心」の天路歴程』金子晴勇著 (斎藤佑史)
- 『関西学院大学神学部ブックレット16 キリスト教の看取り・送り』関西学院大学神学部編 (吉岡恵生)
- 『キリストこそわれらの平和』近藤勝彦著 (佐々木潤)
- 『カナダ合同教会 日本での百年』グウェン・R・P・ノルマン著/後藤哲夫訳 (松本郁子)
- 『汲めど尽きせぬ泉』吉岡 繁著/吉岡有一編 (鵜殿博喜)
- 『これからを生きるあなたへ』小林よう子著 (與那城初穂)
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編集室から
遅ればせながらといいますか、この度洗礼を受けることになりました。受洗するなら昨年急逝した母が長年通っていたカトリック教会でとかねてから思っていたので相談したところ、イースターに成人志願者の洗礼式を行うのが通例とのこと。今度のイースターで受洗すべくやや急ピッチで準備を進めてきました。
信仰や典礼の意味、教会用語・習慣等についての学びがその中心なのですが、意外に知らないことが多いことに気付かされます。聖書学を学び、文書伝道の分野で働いてきた身としてキリスト教に関する知識はそれなりに持っていたつもりですが、カトリック的なボキャブラリーや実地の典礼、信仰生活のこと等にはあまり触れてきませんでした。
それと共に、これまで得た知識やキリスト教理解が学びの助けとなっているのも実感できます。自分の知識体系が専門知識先行の些かアンバランスなものだとの自覚はあるので、これを機にもう少し血肉を伴った理解に統合できるのではないかと期待しています。
かつて新約学で師事した師が、洗礼を受けるまではキリスト教に対して「傍観者」のような立場だったが、洗礼を受けてからは自分のこととして考えられるようになり、良い意味で遠慮がなくなったと話していたことを思い出しました。洗礼によって自分の中に何か変化が起こるのかは今のところわかりませんが、これまでキリスト教に対してどこか「傍観者」のような立場だったのが「当事者」の一人になるわけです。まずはその変化を楽しみたいと思います。(村上)
予 告
本のひろば 2024年6月号
(巻頭エッセイ)菅原裕治(書評)小見のぞみ著『聖書のお話を子どもたちへ』、矢田部千佳子著『愛に祈る人』、浅野忠利著『修道院からモダニズムへ』、齋藤五十三著『神の子とする恵み』、キリシタン文化研究会監修『キリシタン1622』、大頭眞一と焚き火を囲む仲間たち編著『聖化の再発見』他