『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2024年7月号
出会い・本・人
私の読書体験(李聖一)
特集 シリーズこの三冊!
命の尊厳を見つめるならこの三冊!(高瀬一使徒)
本・批評と紹介
- 『文脈の中のアフォリズム』加藤久美子著 (勝村弘也)
- 『証言・満州キリスト教開拓村』石浜みかる著 (加山久夫)
- 『エコロジカル聖書解釈の手引き』関西学院大学キリスト教と文化研究センター編 (山口希生)
- 『牧師・大頭の「焚き火」日記』大頭眞一著 (大嶋重徳)
- 『キリスト教信仰』コリン・E・ガントン著/柳田洋夫訳 (近藤勝彦)
- 『ナジアンゾスのグレゴリオスの聖霊論』田中従子著 (阿部仲麻呂)
- 『キリスト教思想史の諸時代 別巻2』金子晴勇著 (出村和彦)
- 『さけびはとどく』武田信嗣著 (金本悟)
- 『携帯版 Q文書』山田耕太著 (大貫隆)
- 近刊情報
- 書店案内
編集室から
書籍タイトルの命名に悩んでいるとき、カトリック新聞の読者投稿欄で興味深い文章を読んだ。
内容はテレビ番組「マザーテレサのチョコレート」を視聴した感想だった。投稿者は新聞のテレビ欄に掲載されているタイトルに惹かれて視てみようと思ったという。そして、視るまでに思い描いたものと違ってはいたが良い内容だったと書いてあった。番組制作者が知ったら、さぞかし嬉しく思うだろう。
絵本の読み聞かせの仕事をしている方から教えられたことがある。書籍タイトルは短い言葉で内容を表さなければならないが、答えを組み込んではいけない。答えは読みながら、あるいは視ながら探していくのが良いのだと言っていた。
また、別の機会では、広告関係の仕事をなさっている方がお話しくださったことを覚えている。限られたスペースで言葉を全員に伝えるのは難しい、しかし、社会に溢れる情報の中でそれを求める人の目を掠めたとき、見つけてもらえるような心に刺さる言葉を選びたいと言っていた。
そういった意味では「マザーテレサのチョコレート」という番組は、タイトルでキリスト信者の心を摑み、期待以上の情報を届け、視聴者を満足させることができた。
キリストの言葉もこんなふうに、世界中の安らぎを求める全ての人へ届けられると良いと思った。(吉崎)
予 告
本のひろば 2024年8月号
(巻頭エッセイ)関野祐二(書評)長田栄一著『神と共に生きる』、荒井克浩著『無教会の変革』、濱和弘著『傘の神学Ⅰ』、田中利光著『ユダヤ慈善の近代化』、柴崎聰監『あらすじで読むキリスト教文学』、ロバート・バークレー著『真のキリスト教神学のための弁証』、F・H・バーネット著『秘密の花園』他