『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2024年2月号
出会い・本・人
父の本棚(小林よう子)
特集 シリーズこの三冊!
バイオエシックス/生命倫理でいのちと平和を考えるなら▼この三冊!(木村利人)
本・批評と紹介
- 『シンボルで味わう典礼・礼拝』宮越俊光著 (加藤博道)
- 『遠藤周作366のことば』山根道公監修 (片柳弘史)
- 『新約聖書の時代』浅野淳博著 (河野克也)
- 『かたわらに、今、たたずんで』大野高志著 (原敬子)
- 『神の民の解放』松本敏之著 (後宮敬爾)
- 『宗教と病』川中仁編 (山吉智久)
- 『聽 議長室から』大柴譲治著 (窪寺俊之)
- 『改題改訂新版 「日本教」の極点』西谷幸介著 (木村庸五)
- 『ウェストミンスター信仰告白講解 下巻』袴田康裕著 (坂井純人)
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編集室から
先日、中央区まるごとミュージアム二〇二三という文化イベントで旧築地居留地の歴史散策に参加した。
約五十名の参加者があった。
散策の前に築地居留地研究会理事の中島耕二氏からパワーポイントによる詳しいレクチャーを受け、その後散策に出発した。
百五十年前、居留地開設に伴い多くの宣教師が来日し、教会、ミッションスクール、神学校などが多数誕生した。明治学院、立教学院、青山学院、女子学院、立教女学院、雙葉学園、暁星学園などがこの時創立された。慶應義塾も居留地開設前の築地中津藩邸で生まれた。福澤諭吉は後年二人の息子を居留地の宣教師のもとで英語を学ばせた。
また山田耕筰は少年時代を居留地で過ごし、そこで聴いた讃美歌やピアノの旋律が、後の大作曲家の源になったと説明を受けた。芥川龍之介も生まれは居留地であるそうだ。
私が働いている日本聖書協会も、この時代にスコットランド聖書協会、米国聖書協会、英国聖書協会の三つの聖書協会が横浜で日本支社を設立し聖書普及活動を開始したのが前身である。その後これらが銀座に移転し、日本聖書協会が設立された。
今回の歴史散策を通じ、数々の学習の機会を得ることができたとともに、この時代に来日した宣教師たちの情熱や働きを再発見することができた。今後の自分の仕事に活かしていきたいと思う。
(加藤)
予 告
本のひろば 2024年3月号
(巻頭エッセイ)吉田 新(特集)「イスラームとユダヤ教、キリスト教の関係を学び直すならこの三冊!」(書評)下村喜八著『苦悩への畏敬』、辻学著『牧会書簡』他