『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。2024年12月号
出会い・本・人
出会い、本、動物!?(鬼頭葉子)
特集 シリーズこの三冊!
信仰の旅を「観光旅行」で終わらせないためのこの三冊!(MARO)
本・批評と紹介
- 『わたしの聖書物語』N・T・ライト 著/標珠実 訳/島先克臣 監修 (中村佐知)
- 『平和の種をまく』ヘンリ・ナウエン 著/渡辺順子 訳 (志村真)
- 『心折れる日を越え、明日を呼び寄せる』小高夏期自由大学事務局 編著 (荒川朋子)
- 『若者と生きる教会・若者に届く説教』大嶋重德 著 (吉澤慎也)
- 『岐阜キリスト教史』水垣清 著/金城学院大学キリスト教文化研究所 監修 (山口陽一)
- 『イエスさまについていこう』ヘンリー・ナウエン 著/リチャード・ロール 序/ブラウネルのぞみ 訳 (徳田信)
- 『私の救い、私たちの希望』川上直哉 著 (片柳弘史)
- 『キリスト教思想史の例話集Ⅰ』金子晴勇 著 (佐藤貴史)
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2024年11月号の深井智朗氏の書評掲載について
本誌11月号に掲載された深井智朗氏の書評について、編集委員会で論議となりましたので、当欄を借りて報告させていただきます。
深井氏は、過去の著書・記事において、捏造・盗作の不正行為を行っていたことが認定され、二〇一九年、在職していた学校法人から懲戒解雇され、また同氏の著作の一部は絶版・回収扱いとなっています。また前年に受賞した吉野作造賞の授賞も取り消されました。
その後、同氏は、自らの不正行為について、謝罪と反省を公にする発言を行っておられません。
私たちは、深井氏が著述者として公にした業績を全て否定するべきだとは考えません。しかし、著述において深刻な不正行為を犯した人を、本人の明確な反省もなしに新たな著述に起用することは、たとえ小さな書評といえども不適切だと考えます。それは結局は、言葉に対する信頼を失わせ、言論活動の自滅につながるからです。
今回の深井氏の書評は、書評対象となった書籍の出版元が提供した原稿でしたが、本誌編集委員会の事前チェックが十分でなく、11月号発行前に深井氏の寄稿を見過ごしてしまいました。今後は編集委員会の職責を果たすべく、チェック体制を強化し、このようなことのないように努めます。
ここに、当該書評掲載に関する私たちの考えを明らかにし、併せて読者にお詫びを申し上げる次第です。
二〇二四年一〇月
『本のひろば』編集委員会
予 告
本のひろば 2025年1月号
(巻頭エッセイ)阿部仲麻呂(特集)「聖書のグランドストーリーを楽しむなら、この三冊!」山﨑ランサム和彦(書評)W・J・エイブラハム著『メソジスト入門』、袴田康裕著『改革教会の信条と展開』他