『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。
2021年2月号
- 出会い・本・人 身じろぎもせぬほどに 友野富美子
- 特集 「老い」について学ぶならこの三冊! 工藤信夫
- 本・批評と紹介
- 加藤一二三 著 『だから私は、神を信じる』 (遠藤龍之介)
- 黒鳥偉作 著 『病と信仰』 (阿久戸光晴)
- 加藤常昭 著 『加藤常昭説教全集35 新約聖書書簡の説教1』 (藤掛順一)
- 勝村弘也 著 『今さら聞けない!? キリスト教 旧約聖書編』 (飯 謙)
- 金子晴勇 著 『キリスト教思想史の諸時代Ⅰ』 (阿部善彦)
- 山口希生 著 『「神の王国」を求めて』 (坂野慧吉)
- 岩本遠億 著 『366日元気が出る聖書のことば』 (水谷 潔)
- 大和昌平 著 『牧師の読み解く般若心経』 (島田裕巳)
- ラリー・クラブ 著/川島祥子 訳 『ひとを理解する』 (岡村直樹)
- 河合裕志 著 『パウロの言葉100選』 (申 鉉錫)
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編集室から
今年は1件もありませんが、昨年は新年会にいくつか出かけました。人づきあいが苦手な私でも、いざ集まれないとなると多少は出かけたくなるものです。つくづく人は群れて生きるものだと思います。
趣味仲間の新年会に出かけた時は、私がクリスチャンだと知るとキリスト教に関する質問がたくさん飛んできました。毎日祈るものなのか。祈る時にはどう祈るのか。毎週礼拝には行くのか。カトリックとプロテスタントはどう違うのか。教皇フランシスコをどう思うか。みなさんの質問にずいぶん長く答え続けました。
とりわけ印象的だったのは「なぜクリスチャンの方はあんなに清い心の持ち主なのでしょう」という質問です。いやいや少なくとも私は清くないですけどね……読者のみなさんだったらどうお答えになるでしょう。キリスト教にそれだけ関心があるのか、それとも、クリスチャンの存在がそれほど稀少なだけか。きっと両方でしょう。
日本には1パーセントもクリスチャンがいないと言われ続けています。それなりに関心を持つ人がいるにもかかわらずクリスチャン人口が増えるどころか減っているならば、情報発信の仕方を考え直す必要がありそうです。
失敗を恐れて何もしない。何もできない。教会に限ったことではないように思います。清い心を持っているかどうかはべつにして、あえて一歩を踏み出す勇気をもって新しい一年を歩みたいものです。その歩みを支えるような書籍を、「本のひろば」でご紹介できることを願っています。(はくた)