『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。
2021年4月号
- 出会い・本・人 キリスト教と恋愛 小檜山ルイ
- 特集 「修復的正義」を知るにはこの三冊! 石原明子
- 本・批評と紹介
- 片柳弘史 著 『やさしさの贈り物』 (末盛千枝子)
- 武田武長 著 『ただ一つの契約の弧のもとで』 (畠山保男)
- 小林孝 著 『内村鑑三の聖書講解』 (富岡幸一郎)
- 加藤常昭 著 『加藤常昭説教全集36 新約聖書書簡の説教2』 (三浦陽子)
- 上垣勝 著 『テゼ共同体と出会って』 (植松功)
- ヘンリ・ナウエン 著/宮本憲 訳、塩谷直也 解説 『アダム』 (長沢道子)
- 青野太潮 著 『どう読むか、新約聖書』 (早坂文彦)
- 大頭眞一 著 『栄光への脱出』 (関真士)
- 宇都宮輝夫 著 『カール・バルト研究』 (寺園喜基)
- 関西学院大学神学部 編 『音楽と宣教と教会』 (中山信児)
- 荒瀬牧彦 編 『イースターへの旅路』 (松本雅弘)
- デイヴィッド・ライアン著/大畑凜・小泉空・芳賀達彦・渡邊翔平 訳 『ジーザス・イン・ディズニーランド』 (坪光生雄)
編集室から
念願の編集の仕事に就いて一年半が経ったが、日々の業務に慌てふためいているばかり。この編集後記には最近読んで心に残った本の紹介などをまとめたかったがままならず、他愛のない文章となることをお許し願いたい。
私には三歳の一人娘がいるが、その心にすでに新芽のような信仰が宿されていることに、時々驚く。
日頃から二人で「おじいちゃんとおばあちゃんをお守りください」と祈っているが、ある日は何やら聞き取れない小さな声で延々と呟いた後で、「イエス様のお名前を通してお捧げします、アーメン!」大声で祈りを閉じた。「何をお祈りしたの?」と尋ねると、「みんなの子どもたちとママたちと教会の人たちと会社の人たちと……ラーメン屋さんのこと」と教えてくれた。一歳の頃から行きつけの、大好物の喜多方ラーメン店である。コロナ禍にあえぐ、すべての人の生活のために祈ることを教えられた。
また、主イエスの受洗の箇所の説教を聴いた午後、イエス様の上に聖霊が鳩のように降ってきたことを語り合っていると、「じゃあ、イエス様の頭の上に鳩が止まったの?」と尋ねられた。そんなふうに想像したことがなかったが、洗礼の時に降った聖霊は確かに、それからの伝道と受難の道程を、十字架の死に至るまで、イエス様の頭の上に止まったままでおられたに違いない。
頭に鳩を止まらせたイエス様と娘と私で、これからも一緒に生きていく。キリスト者の歩みは何と幸いなことか。(石澤)