『本のひろば』は、毎月、キリスト教新刊書の批評と紹介を掲載しております。本購入の参考としてください。
2021年8月号
- 出会い・本・人 自分史の一瞬をとらえた本 ミラ・ゾンターク
- 特集 香港のキリスト教を知るにはこの三冊! 松谷曄介
- 本・批評と紹介
- 深田未来生、左近豊、奥田知志、月本昭男他著/増田琴編 『信仰生活ガイド 信じる生き方』 (上林順一郎)
- 佐藤彰著 『悲しみの過去を手放し希望の未来へ』 (千田次郎)
- 芝山豊、滝澤克彦、都馬バイカル、荒井幸康編 『聖書とモンゴル』 (月本昭男)
- 上田光正著 『キリスト教の死生観』 (芳賀力)
- 加藤常昭著 『加藤常昭説教全集32 コリントの信徒への手紙一講話』 (福嶋裕子)
- 鵜沼裕子著 『逢坂元吉郎』 (鈴木範久)
- キャスリン・スピンク著/打樋啓史、村瀬義史訳 『心の垣根を越えて』 (片柳弘史)
- 小笠原優著 『信仰の神秘』 (阿部仲麻呂)
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編集室から
海外はおろか、国内での移動にも制限がかかり一体どれくらい経ったでしょうか。あれもだめ、これも不要不急と、家にこもってスマホをいじってばかりでは心がちっとも晴れません。
我が家では数年前からアウトドアがレジャーの主役におさまりました。かつては宿泊費を安く上げる手段でしたが、今やキャンプは自然の中で快適に過ごし、日々デジタル漬けの脳を解放するための、それ自体が目的の行為へと変化を遂げてきました。
ところで世の中はソロキャンプブームだそうで、どこのキャンプ場でもカーキ色のパップテントを見かけるようになりました。そして小型軽量な焚き火台は必須アイテムです。夕方になると、あちらこちらでオレンジの炎と白い煙が立ち上ります。
都会では、広めの庭付き一戸建てですら、焚き火ができなくなりました。日々の生活で大きな炎を目にする機会がまず皆無です。盛大に火の粉を巻き上げる炎は、人類が野に暮らしたころのプリミティブな感情を呼び興こしているのかもしれません。
焚き火を前にしたら、豆をゴリゴリと挽いてドリップで淹れるコーヒーが欠かせません。ガスランタンの暖かな光の下、スマホは仕舞って、眠たくなるまで好きな小説を読みふけりたい。緊急事態の日々、そんなことを夢想しつつ、近所の小道を探検しています。
「書を携えて、町を出よう」を内なるスローガンとしたい、そんな思いで過ごしています。(柳澤)
書き手
キリスト教文書センター
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