【本のひろば】 2022年4月号

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2022年4月号


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歴史を感じる学び(村上みか)

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かくれキリシタンについて考えるなら、▼この三冊! (高崎 恵)

エッセイ

『旧約聖書の世界』・『新約聖書の世界』を上梓して (長田栄一)

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編集室から

 「1月1日はなぜ1月1日なのか?」と疑問に思ったことがある。太陰暦であれば、日付は「三日月」などの月の満ち欠けで決まる。月は季節に応じて、和暦であれば冬至が11月に来るよう調整されるそうだ。では現在最も広く使われている太陽暦は?
 現代の太陽暦は、古代ローマでユリウス・カエサルが導入したものを1582年に教皇グレゴリウス13世が修正したのが基になっているが、太陽の運行を基にした暦なら、冬至なり春分の日なりを起点にしていても良いはず。またキリスト教の暦なのだから、例えばクリスマスを1月1日と決めてしまっても良かったのではないか。今の1月1日がこの日であることに特に意味があるとは思えない。
 調べてみたところ、どうやら起点が問題なのではなく、基準となったのが春分の日、ということらしい。325年のニカイア公会議で春分の日を3月21日とすることが決められていて、グレゴリオ暦が導入される際この日が実際の春分の日と合致するようにカレンダーを定めたそうだ。
 なぜ春分の日かと言えば、それはイースターの日付を定めるための規準となるからだ。イースターは、イエスが起こされたことを受けて使徒たちが立ち直ることができた、ある意味キリスト教が始まった時を記念するものだろう。その最も大切な日を決めるための春分の日が暦の基準とされたということに、大いに納得したことを覚えている。
 ちなみに、なぜ春分の日が3月21日なのかまではわからなかった。それがわかれば、1月1日が1月1日である理由も完全にわかるはずなのだが。(村上)

予 告

本のひろば 2022年5月号

本・批評と紹介
(巻頭エッセイ)髙橋貞二郎、(書評)坂本道子著『ディアコニッセの思想と福祉実践』、近藤勝彦著『キリスト教教義学 上』、水草修治著『新・神を愛するための神学講座』、工藤万里江著『クィア神学の挑戦』、早坂文彦著『「洗礼」をめぐって』他

書き手
キリスト教文書センター

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