【本のひろば】 2021年9月号

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2021年9月号

編集室から

 福音書で主イエスは「子どもたちを私のところに来させなさい」と言って招かれた。なぜ主は、子どもたちを愛されたのだろうと思いながら、遊びまわる四歳の一人娘を私は見つめている。

 娘はまだ幼くても、広々とした心を持っている。教会付属の保育園に遅くまで残っていた日の帰り際、会堂に立つ十字架を見上げてこう言った。「神さまってすごいものだねー。みんなのために十字架にかかったんだねー、感動した!」。

 神の救いをめいっぱいに心に受け入れる、そんなさわやかな信仰の発言を聞いて、「神の国はこのような者たちのものである」という御言葉が、よくわかるように思った。その素直さに比べて私の信仰は、毎日さまざまな心配事にどんなに押し潰されがちで、窮屈になっていることか。

 創世記一七章一節で、神はアブラムに「わたしに従って歩み、全き者となりなさい」(新共同訳)と言われた。この「わたしに従って歩み」は原文では「私の顔の前を歩みなさい」なのだと、昔、神学校の旧約の授業で教えていただいたことを、ふと思い出した。確かに、聖書協会共同訳ではこの部分は、「私の前に歩み、全き者でありなさい」に変わっている。

 神の前に歩む──神の視界の中で生きるということならば、子どもも大人も変わらないのではないかと思った。年を重ねても、時に擦り切れたような自分の信仰を情けなく思うとしても、キリスト者は皆、罪赦された神の子どもたちなのだから。子どものように、御顔の前で遊びまわるようにほがらかに、日々を過ごしたいと願う。(石澤)

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